Bussiness礼讃

「また,語源辞典(Online Etymology Dictionary)によれば,9世紀頃ノーサンブリ
ア(Northumbria)は,アングル人の王国(アングロサクソン人が築いた7王国のうち
最北,現在のノーサンバランドにあった)であるとされるが,そこにおけるノーサンブリアン語の"bisignisse" は,Care(注意)anxiety(心配)の意となっている。また,
"bisig" は,careful(注意 の),anxious(心配な),busy(忙しい),occupied(専念した)の意味あるとなっている。
 "business" が,work(仕事),occupation(職業)の意とした最初の出現は,1387
年とある。また,businessに,trade(取引),commercial engagements(商事)の
意が加わって用いられたのは,1727年のこととされている。
 なお,"busy" については,Online Etymology Dictionaryでは,上記にある "bisig" の「慎重で,心配して,忙しく,占領された」からきている。i-から u-へのスペルが移行した何らかの不明瞭な理由で 15世紀にあらわれている。また,この busyは 17世紀に "sexually active"(性的な行動)の婉曲語として使用されている。電話回線には,1893年に用いられている。時々「"prying, meddlesome,"(詮索好きで,おせっかい)の感覚で busybody(おせっかい屋)の使用も 1526年に見られる。Busy work(忙しい仕事,(時間つぶしの)仕事)の最初は,1910年に記録あり,となっている。」

http://hokuga.hgu.jp/dspace/bitstream/123456789/323/1/KEIEI-7-2-5.pdf

引用 北海学園大学経営論集, 7(2): 113-131

 

 この文献がどこまで信頼できるものなのかはかわからないが、ビジネス、ビジネス、ビジネスと連呼して、ビジネス書を読み漁り、「これがビジネスだ!」といって己のビジネス像を他人に押し付けるのはやめろ。ましてや史的文脈から己に都合のいい一部を切り抜いて「歴史的にもこれこそ正しいビジネスだ!」というの輩は下の下。お前は正しくない。お前はビジネス界屈指の愚か者だ。

 ひとつのことば、単語には複数の意味が対応している。単語と意味は一対一対応ではない。上に挙げられている分だけでもbussinessには色々な意味が込められてきた。一番はじめは「注意」だ。ビジネスということばを使うとき、一番始めに注意をしろ。

 ビジネスを語るとき、語る前に十分に、十分すぎる以上に、まず注意をしろ。なぜか?ビジネスにつきまとうのは「心配」「忙しさ」「専念」「仕事」「取引」「商事」「慎重」「占領」「性的な行動」「おせっかい」「忙しい仕事」「時間つぶしの仕事」それ以上も以下も色々な意味がつきまとう。ビジネスが社会の中心にいる時代である現代においては、なおさら膨大な意味がつきまとうだろう。

 ぼくは上に「」書きした諸概念から解放されたい。だからこそbussinessを尊び、礼讃し、高みに置き、遠ざけるのだ。bussinessに不用意に近づかない。

 あなたは上で「」書きした諸概念を賢者が好むと思うか?それらは、愚か者が好みそうなことだとは思わないか?